永遠の仏陀からのメッセージ『日本編』ある女シリーズ 10

2025年4月16日夕方5時。仏陀は、修行に入ると言われた。
日本編』ある女シリーズ 10
授賞式が終わり、女はメディアから取材を受けた。司会者から受賞の言葉を求められた。女は冷静だった。かつての女のように興奮もせず、有頂天にもならずに「この受賞は私一人のものではなく、ここにいるワンちゃんと飼い主さん、私を育ててくださいました多くの方々の賞です。熱い眼差しで応援してくださいました観客の皆様に心よりお礼を申し上げます」と言った。会場の観客たちは、女の言葉に「日本人は慎み深い」と賛辞の言葉を投げかけた。
日本へ帰国した。会社へ行くと、会社は祝賀ムードでいっぱいだった。社員たちが、栄誉を褒め称えた。受賞祝賀会が開かれた。女は多くの人に囲まれ、受賞の言葉を求められた。が、有頂天にはならず、満面の笑みを浮かべ「この賞はわたくし一人の賞ではなく、洋服を着てくれたワンちゃん、飼い主さん、私をここまで育ててくださった方々の賞です。私を育ててくださいました方々に厚くお礼を申し上げます」と言った。
女は、仕事熱心であった反面、同業者との間では競い争い油断できない人と評価されていた。女の言葉に周囲は驚いたが、出席者たちは女の変わった姿を見て、かつて敵意を持っていた同業者たちも好意を抱いた。女は、出席者一人一人に今までの礼を言って歩いた。会社は、女の受賞を情報網を使って大々的に宣伝した。
会社の売り上げは伸びた。女は売り上げが伸びたからといって威張らず、今まで通りに仕事をした。受賞によって給料も上がった。女は、今までペットを自分の思うようにしたこと。ペットでお金儲けをしようとしたり、ペットを邪魔者扱いにしたり、自分の愛玩としたり、同業者に嫉妬したり、など数えきれないほどの過去の悪行を心から反省した。今までの自分を悔い改めてこれから生きていこうと誓った。受賞から一年経った。女は、会社で評判が上がっていった。
会社の売り上げが伸びても威張らず、確実に仕事をこなした。客に受けが良く、多くの客が女を指名して服を注文した。
会社の役員から女は呼ばれた。次期副社長に女を指名したいとのことだった。突然の話に女は驚き、「先輩を差し置いて、そのような役職には就けません」と辞退した。役員たちは女の今までの功績をたたえ、人柄をたたえ、あなた以外にこの地位につける人はいませんと言った。女は、副社長に就任した。
女はペット業界でやりたい仕事があった。かつて女はペットを愛玩として扱ったり、ブリーダー(ペットの繁殖者)として犬にかわいそうなことをしてしまったことを悔やみ、かわいそうなペットのための救済事業をしたいと考えていた。女は、社長に「飼い主が亡くなった保護犬を会社が引き取ること。保護犬をペット会社専属の獣医に診察させて元気な体にすること。保護犬の運動場を作り、犬と人間が遊べる憩いの場所を作ること」などを提案した。社長は、女の意見を取り入れて役員会に提案した。役員たちは、女の意見を参考に会社は慈善事業の一環として犬と犬を飼えない愛犬家たちに喜んでもらえる保護犬のドッグランドを作ることを決めた。また、ブリーダーから見捨てられた犬を手厚く保護することを決めた。
仏陀は言われた。「今まで悪意で行動をした人間も、魂を入れ替えて善意で行動すれば認められる」