2025年4月6日5時45分。仏陀は、修行に入る、と言われた。
『日本編』企業シリーズ 24
入社式が開かれた。
社長は、将来の会社を担う精鋭の社員たちに笑みを浮かべて「わが社の将来のためにあなた方新入社員の力を期待しています。皆さんの力を思う存分発揮してほしい」と話した。 また、社長は「我が社の特徴として、朝礼で太陽に掌を合わせ挨拶を実行しています。この場でみんなで一緒にやりましょう」と言い、社長の号令で会場の出席者全員太陽に掌を合わせ大きな声で挨拶をした。 新入社員は、全員で行う力に圧倒されていた。
入社式が終わり、数ヶ月経った。社長が、社内視察で歩いていると新入者員が「社長、朝礼で全員で太陽に掌を合わせ、挨拶をするようになり気分が爽やかで一日を過ごせます」と話した。社長は、新入社員の清々しい顔を見て喜んだ。 数ヶ月経った。会社の売上は上々と社長は喜んだ。
そんなある日、一番大手の取引会社の役員が訪れた。 取引先役員は、最近、商品の売り上げが落ちる気配があります。他社の製品を購買する客が目立ってきました。 他社は、今アイドルを使って大々的に宣伝してます、と言った。早速、会社は取引先の助言を元に調査した。事実だった。社長は、新入社員の意見を聞くことにした。新入社員を呼び、それぞれ周りの若い友人知人に会社の商品をどう思うかについてアンケートを取るように伝えた。社員が取ってきたアンケートによると「同じ値段なら若いアイドルの方を買う」との答えがあった。 別の社員は、「友達に聞いたら、同じ菓子ばかり食べていると飽きるから今宣伝している方を買う、という答が返って来た」と話した。 また別の社員は、「うちの母親に聞いたら『贈り物として、一流ブランドとしての名が通り、いただいた方が喜ぶ製品に魅力がある』と言われた」と話した。
会議では、新入社員たちと会社が行ったアンケート調査を元にして、このまま商品のイメージを崩さず、情報網を使って名の通った品格のある有名人を起用し、商品をアピールすることに決まった。
数ヶ月後、一時的に離れた客は戻り、会社の売り上げは落ち着き元に戻った。社内一同安堵した。会社の売上は、上々に伸び順調だった。
そんな時、新たな情報が入った。外国の世界的大手の会社が、会社を乗っ取る勢いで進出してくる、とのことだった。会社が調査したら事実だった。外国資本の会社が入れば、会社は倒産に追い込まれる危険があった。会議が開かれた。 あまりに大手で社員たちはどう打開したら良いか、案が出なかった。 社長は役員に一度創業者の墓参りをしようと提案した。
役員の墓参りが終わり、数日後役員会が開かれた。役員の1人が「相手の会社に長所もあれば短所もある。良く調査して相手の短所をつかみ、対策をすれば倒産を免れるのではないか」と言った。早速この案を受け入れ調査をした。調査員は、「外国の大手の会社は、株の操作をする精鋭の部があり、株をうまく操作して対抗会社を買収して大きくなった」と報告した。 会社では別の情報網から「この株操作の精鋭部隊が会社買収に成功すると、社員を解雇し、新たな株のチームを作る」との情報を得た。 会議では、この情報を元に他社の解雇された社員を入社させて戦略方法を聞くことに決まった。
仏陀は、言われた。「企業は、対抗する企業が現れても会社の基本方針を曲げてはならない。会社の基本方針を利点として世間にアピールするのである。一時的に失った客も必ず戻る」
これを今の日本とアメリカに置き換えれば、アメリカの打ち出す政策に右往左往するのではなく日本国として基本の姿勢を崩すな、一時的な打開策をするな、と仏陀は仰っている、と解釈しました。