永遠の仏陀からのメッセージ『日本編』ある男Aシリーズ 11

2025年4月22日夕方5時10分。仏陀は、修行に入ると言われた。
『日本編』ある男Aシリーズ 11
息子が、ニュージーランドから外人の嫁を連れて帰国した。嫁は、日本語が何も話せなかった。息子は、嫁を家族に紹介した。男夫婦は、突然現れた外人の嫁に驚いた。嫁はニコニコ笑って可愛かった。息子は、嫁に家を案内した。息子夫婦には、祖母の部屋が与えられた。男の長男が外国から嫁を連れて帰ったということが、あっという間に村中に知れ渡った。
1週間経った。男は、息子夫婦を近隣の人々や仲間に紹介するために披露宴を開くことにした。民宿の一番大きな部屋を会場にし、民宿の料理で接待した。近隣の人々は、可愛い長男の嫁に好感を持った。長男は、何も日本の風習を知らない嫁に「母親と行動を共にし、覚えるように」と言った。外人の嫁は、母親が客にする挨拶の仕方を見ながら見様見真似で覚えた。嫁は、本や情報網を使って日本語を習い、覚えが早かった。
三ヶ月経つと片言の日本語をしゃべり、客や家の使用人に話しかけるようになった。慣れない日本の家事も姑となった女に習い、よく覚えた。また地元の人たちに英語を教えて喜ばれた。六ヶ月が経った。長男は、父親に「近くの空き家となっている民家を外国風に改装してオーベルジュのようなプチホテルを作りたい。料理はニュージーランドで習ってきたので僕がコックをする。妻が客を接待する。情報網を使って海外に知らせ、外人客を里山へ誘う」と言い、父親に空き家になっている古民家を買ってくれるようにせがんだ。男は、老夫婦がいなくなり、廃墟となった古民家が格安で手に入ることを知っていた。息子夫婦もこの日本式民家ではやりたがらないし、今の民宿は手は十分に足りているので、息子の言うことを承諾した。古民家は、外人が好きそうな要素を残し改装された。居間には、洋風のダイニングルームを作った。少し高めの値段設定をして、金持ちの外国人を対象にした。息子たち夫婦は、情報網を使い、案内を外国へ流した。
「日本の古民家体験オーベルジュ」ということで客が来た。妻は、昼間は村を案内し、日本の風習などを紹介した。男はコックとして客の料理を作った。オーベルジュは繁盛するほどではなかったが、経営は何とか維持できていた。
一年が経った。息子が父親のところにやって来て「客が全く途絶えてしまった。調べたら、違う地方に同じような外人対象の古民家オーベルジュがあり、客はそちらへ流れた」と言った。また息子は、「今度は宿泊料金を安くして外国人向け、または日本人若者対象のレストランと宿泊施設に改装し、やり直したい」と父親に相談を持ちかけた。