永遠の仏陀からのメッセージ『日本編』ある男Aシリーズ 10

2025年4月21日朝5時45分。仏陀は、修行に入ると言われた。
『日本編』ある男Aシリーズ 10
民宿は繁盛し、従業員を雇い、経営が安定するようになった。
男は妻と老婆を連れて沖縄へ慰安旅行に行った。3月の沖縄は、男の地方より暖かく、心地よかった。夫婦は今まで民宿の経営に忙しく、夫婦での休暇が取れなかった。妻は喜んだ。結婚以来初めての家族の旅だった。ホテルの前のビーチを歩き、大海原を見つめ、妻は「大変だったけど幸せだなあ」とつぶやいた。男は献身的についてくる妻を余計愛おしく思った。男は、妻に恵まれたと感謝した。そんな2人の姿を見て、老婆は安心した。
3日間の休暇を終えて夫婦は里山に帰った。民宿は従業員と沖縄から連絡を取り合っていたので何事もなかった。
高校生になった息子が父親に「お父さん、高校を中途で辞めて海外留学をしたい。留学して若者にどんな宿や旅が好まれるか勉強しに行きたい」と伝えた。男は「留学はいいが、英語をしっかり勉強し、目的地をよく調べてから行くように」と話した。息子は情報網を使って英語を勉強し、留学先を調べた。
一年経って息子は父親に「ニュージーランドに観光を学べる学校があるので、アルバイトをしながら留学をしたい」と話した。息子の努力が実り、息子はニュージーランドへ留学した。
民宿のある古民家の近くに近くの駅に新幹線が止まることになった。民宿は新幹線と送迎バスの力で客の予約は後を絶たなかった。老婆は、民宿経営で成功した息子に家を建ててもらい喜び、孝行息子に感謝しながら、夫婦に看取られて亡くなった。
息子から一年の留学を延期して観光学をさらに勉強したいと連絡があった。男は、希望を持って学ぶ息子を承諾した。息子は勉強に励み、休日はアルバイトをし、若者たちと交流した。
二年経った。息子から結婚するという連絡があった。男は「生活費も稼げないおまえが、何を言うか」と注意した。「結婚は、学校を卒業してから考えなさい」と諭した。息子は何も言わずに親の話を聞いていた。
三ヶ月経った。息子から結婚した、と連絡の電話があった。男は驚いて言葉を失った。息子は「現地の領事館で手続きを取った。相手の女は親元から学校に通っている。一緒には住んでいない」と伝え、「学校がもう少しで終わったら女を日本に連れて帰る」と言った。男はあまりの無鉄砲さに呆れて言葉を失ったが、婚姻届を出したと聞いて踏みとどませることはできず、認めざるを得なかった。
仏陀は、この話は面白いと言われた。