女の仏様の易しいメッセージ 29

〈天からのメッセージ(虚空でのお話)29〉

※これは、2025年3月31日午前8時半、虚空において直接女の仏さまにお会いしお聞きした説法を記述したものです。

今日は寒いですね。草花が、可愛らしい芽を吹いていますね。 この草花は、ほんの小さな芽で越冬して春を迎えたのです。やがて大きくなり、花を咲かせますね。

人間も同じなのです。 生まれ持った才能が、ほんの小さな芽のように在りますね。 好きなことや関心があることです。 好きなことをやってみてください。 どんどん好きになり夢中になり、それが花開くと仕事で立派な職人さんになったり、芸術家になったり、学者さんになったりするのですね。

この夢中になる芽は、あなたの心の中にある魂なのです。 あなたの身(心)の中の魂は、過去をたどれば、たくさんのご先祖様の身の中にあったのです。それらが、あなた方の身へと受け継がれてきたのです。 すごいことですね。

好きなこと、気になることをやってみてください。 1つのこと、一生懸命するのですよ。努力するのです。 必ず花が、開きます。

さあ、このこと、地上の皆様にお伝えしましょう。

合掌

永遠の仏陀からのメッセージ『日本編』ある女シリーズ 9

2025年4月16日朝5時45分、仏陀は、修行に入ると言われた。
『日本編』ある女シリーズ 9
女は惨めだった。昨年は歓声の渦に囲まれ、今は見向きもされない。人間の薄情さを噛みしめていた。
女は地方へ帰った。工房として借りたマンションを返し、パートを解雇し、細々と地方ドッグファッションデザイナーとして仕事を再開した。仕事をしていても、以前のような張り合いを失っていた。そんな時、かつて犬を譲った友人が訪れた。友人は、犬に会いに来たと言った。「犬がいなくなり心の張りを失った。金儲けもできない。獣医に金がかかると怒ったあの時が一番幸せだった。今は何もなくなり、寂しくて犬に一目あって謝りたい」と涙をこぼした。女は、「犬は亡くなった」と伝えた。一年前の女は仕事が忙しくて犬が亡くなっても悲しむゆとりがなかった。犬の死は、一つの出来事として通過していった。仕事が減り、気分が落ち込んでいた時に、友人の言葉で今、犬を失ったことを悲しみと捉えることができた。それより仕事の痛手が女を悲しませた。2人の女は互いに涙をこぼして語り合った。お互いに嘆き悲しんだが、悲しみの意味は違っていた。同じ空間を共有しただけだった。
女はこの状況から抜け出したかった。犬を買おうとペットショップに見に行った。どの犬も可愛かった。女は生き物を飼い、自分が犬に翻弄された人生に気がついた。
飼うことをやめた女は、このまま地方のドッグファッションデザイナーで終わりたくなかった。過去の実績を経歴として都市の日本一のペットショップデザイナーとして採用の願書を出した。ペットショップから採用の通知が届いた。女は、ペットショップで専属デザイナーとして新たな人生をスタートさせた。一流ペットショップは、日本の金持ちが顧客だった。女の作る服は犬に着せやすく、歩きやすく、優雅で評判だった。客から褒められ、ひいきの客ができた。
客の中でも一番の常連が世界一を決めるドッグショーに出場したいので、服を作ってほしいと依頼してきた。女は、願ったり叶ったりと興奮した。自分が世界の舞台に立てることが夢のようだった。女は前回の苦い経験を生かし、過去の世界のドッグショー大会の資料を取り寄せ、丹念に研究した。
ドッグショー世界大会が、世界的避暑地スイスの湖畔で開催された。世界各国から自信ある愛犬家が集まった。7月のスイスは美しかった。会場は、連なる美しい緑の山々に囲まれていた。目の前の湖畔には優しい風が通り抜け、ヨットは風を受け、帆をたなびかせていた。映画で見たような景色の中にいる女は、これだけでも十分幸せだった。
もはや過去の闘争心はなかった。会場の雰囲気に陶酔した。人生最高の幸せな時間だと思った。いろいろな国の犬が舞台を歩いた。自分の作った服を着た犬が現れた。犬は飼い主に連れられて舞台を一周し、舞台の前の観客に尻尾を振り、嬉しそうにポーズをとった。観客はそれぞれの国の言葉で「さすが日本の犬は優雅で可愛い、犬に礼儀がある」と絶賛した。観客は洋服より犬を見て褒めた。女は観客の一員として自分の服を着た犬を見ていた。女も他の観客と同感だった。審査の結果が発表された。女の洋服を着た日本の犬は2位だった。女は驚いた。
自分を上回る可愛い服の犬がたくさんいたのに、受賞できたことが信じられなかった。と、同時に嬉しさがこみ上げてきた。審査員は、「洋服はとてもエレガントだった。洋服を着た犬は晴れの舞台で緊張せずに歩き、客に挨拶をしてとてもチャーミングだった。洋服が犬をリラックスさせている」と評価した。女の作る服は犬に着せやすく、歩きやすかった。女は初心を貫いて服を作っていた。
仏陀は言われた。「仕事の基本姿勢を崩さず、自分の器以上を望まず努力せよ。必ず道は開ける」

永遠の仏陀からのメッセージ『日本編』ある女シリーズ 8

2025年4月15日夕方5時。仏陀は、修行に入ると言われた。
『日本編』ある女シリーズ 8
女が日本一になったことを実感したのは、授賞式が終わった後だった。報道関係の取材を受け、カメラに囲まれ、インタビューを受けて一躍有名人になった気分を味わった。愛犬家たちが女を囲み、犬の洋服を注文した。女にとって一年分の仕事だった。注文を受け付けた。
そばでその様子を見ていた去年の1位、2位、3位の受賞者は面白くなかった。「着やすいの、歩きやすいのと言ったって、自分たちのデザインの方が垢抜けているのに」と陰口を囁きあった。都心の広い会場には、女の知り合いはいなかった。女は孤独だった。けれども幸せだった。都市の有名デザイナーたちは多くの顧客を持っていたが、自分たちの客が女の方に行き、注文をしている様子を見ると不愉快だった。来年こそは、取り返そうとお互いに誓い合った。
女は、地方へ帰ると早速マンションの一室を借りて工房を作った。縫製の助手をパートで雇った。女は、縫い方を的確に指示した。女の仕事は、丁寧だった。仕事には厳しかった。洋服が出来て送ると、客から満足との言葉が返ってきた。一生懸命仕事をした甲斐があり、注文は全部無事に納品できた。
コンテストから一年経った。今年の犬の日本一を決めるドッグファッションショーが開かれた。愛犬家たちは、自慢の犬に洋服を着せて舞台をゆっくり歩いた。女の洋服を着た犬が現れた。アナウンスで去年の優勝者◯◯さんの作品ですと紹介されると会場の愛犬家の視線が犬に洋服に集まった。愛犬家たちは「かわいい。さすがね。優雅だわ」とつぶやきあった。会場は去年の受賞者ということで、空気が一段と華やいだ。女は、自分が日本一と実感できる最高の瞬間だった。拍手に送られて女の洋服を着た犬が退場した。
次に、去年2位を受賞した都市の一流デザイナーの服を着た犬が舞台を歩いた。会場は、歓声が上がった。観客は「可愛い。垢抜けている。一流デザイナーは違うわね」と言い合った。会場は、女の時より数段盛り上がっていた。女は、どう見ても自分の作った洋服を着た犬より素晴らしかったと思った。一瞬にして奈落の底を味わった。
授賞式が行われた。1位は、去年2位の受賞者で一流ドッグデザイナーだった。2位は、去年3位の受賞者で一流のドッグデザイナーだった。3位は、女だった。授賞式が終わると、愛犬家たちが1位の都市の一流デザイナーを囲んで犬の洋服の注文をした。去年女が受けた客たちだった。一流ドッグファッションデザイナーは、女の犬の服をほどいて丹念に研究した。垢抜けたデザインで、かつ歩きやすく、着やすい服を作った。去年注文した客は一流ドッグデザイナーに集まり報道関係の取材も女のところへは来なかった。
仏陀は言われた。「長になったと安心してはいけない。努力をしなければ、後から来るものに座を譲ることになる」

永遠の仏陀からのメッセージ『日本編』ある女シリーズ 7

2025年4月15日朝5時35分。仏陀修行に入ると言われた。
『日本編』ある女シリーズ 7
女は、不幸だった。犬に洋服を嫌がられたことを悲しんだ。女は毎日毎日一生懸命、犬の洋服を縫った。ある日のことだった。犬と散歩に出ると、前方から可愛い洋服を着せた犬が来た。そばまで来て見ると、何と自分が縫った洋服を着た犬だった。女は興奮し犬に近寄り、「可愛いワンちゃんですね。素敵なお洋服ですね」と褒めた。褒められた飼い主は嬉しそうに頷き、礼を言った。女は、自分が縫った服とは言わなかったが、大満足だった。犬より服が目立つことが嬉しかった。ますます夢中で仕事をした。評判が良かった。
ある日、隣町の友人が、女の作る犬の洋服の評判を聞いてやって来た。「今度、私の地区で犬の服のコンテストがあるのよ。あなたに服を作ってもらいたい人が何人もいるの。作ってもらえないかしら」と打診に来た。女はコンテストと聞き、喜んで引き受けた。女の家に犬を連れた客が何人も訪れた。客の注文を聞き、寸法を図った。ある飼い主は犬にドレスを着せ、帽子と靴を注文した。別の飼い主は、犬に結婚式の振袖と日本編みの帽子を注文した。また、ある飼い主は、犬にタキシードを作ってほしいと言った。女は客の注文通りに作った。受け取りに来た客は大満足して帰った。
犬の洋服コンテストの日だった。会場の舞台には、「○○地区ドッグファッションショー」と垂れ幕がかかっていた。たくさんの愛犬家が集まり、会場は熱気に包まれていた。自分の犬は連れて来なかったが、女も犬の洋服製作者として興奮していた。ショーが始まった。舞台には紐で引っ張られた犬たちがゆっくりゆっくりと歩き、舞台を一周した。「キャン!」観客は「キャーッ!かわいい」思わずため息を漏らした。女の作った服を着た犬が現れた。女は、観客から口々に「あのワンちゃんの服、最高!」とため息が漏れるのを聞き胸が高鳴り、頭に血が上り、夢中で舞台の犬の服を見つめていた。審査結果が出た。女の作った服を着た犬が一等賞を取った。地方の新聞は、服を作った女を取材した。また、地方のメディアでその日の夕方放映された。
一躍、地方で有名な犬の洋服デザイナーになった。注文が殺到した。女は、ペットショップから独立して家で洋服を作ることにした。女の洋服は、犬に着せやすいと評判だった。注文客と話し、注文に応じた服を縫う充実した日々を送っていた。
地方で洋服を作る女のところに書簡が届いた。日本一を決める犬のファッションショーがあるので、地方地区のドッグファッションのデザイナーとして出場犬の洋服を作ってほしいという依頼だった。女は興奮した。自分は今まで地方ドッグデザイナーだったが、日本一を競うドッグショーのデザイナーに選ばれたことが信じられなかった。自分の実力は、首都の一流ドッグデザイナーより数段落ちると思っていた。世界のドッグファッションショーの雑誌を見ても、自分が作る服よりはるかに垢抜けた服があるので、その中で競っても勝ち目はないと思った。しかし依頼が来たことがすごい名誉なので、この話を引き受けた。女のところには全国から注文が来た。注文者の意見を聞き、サイズを測り、丁寧に犬の洋服を作り、発送した。
ドッグファッションショーのコンテストの日が来た。全国から来た出場犬は、それぞれ凝った服を着て舞台を歩いた。全国から集まった愛犬家たちは皆、興奮して舞台を見つめた。女の作った服を着た犬も舞台を歩いた。女は自分より垢抜けた服を着た犬を見て、勝目はほとんどないと思った。
発表があった。女の作った服を着た犬が一等賞だった。女は発表を聞いた瞬間、我が耳を疑った。
「自分の作った服が一等になった?ありえない」と思った。女は舞台に上がり、犬のそばに立った。審査員が、一等賞の授賞理由を説明した。「どの出場犬も素晴らしい服を着ています。しかし、犬が歩いたり駆たりすると動きがぎこちないのです。しかし、◯◯さんの作った服を着た犬は、のびのびと歩きやすく歩いている。可愛い凝った服を着て歩きづらそうな犬より歩きやすい服を着た犬に全員が高得点をつけました」と説明した。女は犬を飼った経験から、犬に着せやすく、犬が歩きやすい服を作ってきたことが役立った、と知った。
仏陀は、「人生の経験で無駄なものは何一つない。無駄だと思ったものも必ず生かされる時が来る」と言われた。

永遠の仏陀からのメッセージ『日本編』ある女シリーズ 6

2025年4月14日夕方5時。仏陀は、修行に入ると言われた。
『日本編』ある女シリーズ 6
女は犬を連れて帰った。犬は以前のような元気はなく、常に横になっていた。ペットとして面白くなかったが、犬で少しいい思いをさせてもらったので我慢しなければ、と自分に言い聞かせていた。散歩に連れて行っても犬は、元気なく歩いた。かつて犬が元気だった時は、前方から犬と散歩する人が近づいてくると大きな声で挨拶をし、四方山話をした。しかし、今は他の犬と比べ引け目を感じ、犬を連れて散歩する人とすれ違っても、軽く会釈するだけで通り過ぎた。女の性格としては、楽しくなかった。満足しなかった。暇な毎日を送っていた。
女は、近所の女の家へ遊びに行った。近所の女は、刺繍をしていた。サークルで習っていると言い、楽しそうだった。近所の女が勧めてくれたので、刺繍サークルに入会した。サークルの指定の道具を揃えて先生に教えてもらい、刺繍を一生懸命習った。他の生徒たちは、かなり上手だった。家に帰ってからも刺繍をしたので、作品は早く出来上がった。
サークルに持っていくと先輩たちが「早いわね、上手ね」と褒めてくれた。久々の褒め言葉で気分良くなっていた。先生にも「初心者にしては上出来です」と言われ、嬉しかった。先生は、次の作品のキットを女に与えた。早く先輩たちの見事な刺繍に追いつかなければ、と夢中で刺繍をした。家に持って帰っても熱中して刺繍をした。面白かった。サークルへ持って行った。女は先輩たちに「早いわね、上手ね」と褒められ嬉しかった。先生もまた褒めた。三作品目のキットが与えられた。
指示通り、先輩を見ながら負けないように夢中で刺繍をし、出来上がってサークルに持って行くと、先輩たちは「早いわね。でも、ここは張り目が荒い。糸の出し方が悪い」と批評した。先生も前とは違っていろいろと注意した。面白くなかった。
サークルで発表会があるので、自分の気に入った作品を提出するよう言われて、女は自分では自信がある三作品目のを出した。発表会が開かれた。いろいろの手芸作品が陳列されていた角に刺繍のコーナーがあった。女の作品は、名札が貼られて展示されていた。女は嬉しかった。人前に展示された喜びで心は踊っていた。客が来た。女の作品の前を素通りして先輩たちの作品に向かい、「見事な刺繍ですねえ」と賛美の声を上げた。女の作品は初心者だったので、目立たなかった。女は面白くなかった。人に注目されたかった。女は刺繍のサークルを辞めた。女は、家で犬と暇な一日を過ごしていた。
友達のところへ遊びに行った。友達は犬の洋服を縫っていた。「ペットショップのアルバイトで、家で縫っているの」と言った。興味ありげに見ていると「紹介してあげるからアルバイトで縫ってみない?」と誘われた。女は、かつて犬に洋服を着せて楽しんだ経験から喜んで誘いに乗ってアルバイトをすることにした。ペットショップへ行き、犬の洋服の材料をもらってきた。女は器用だった。久々の犬の洋服を見るのは楽しく、早く縫えた。犬に洋服を着せた経験があったせいか女の縫ったペット用の洋服は着せやすく、また可愛らしく工夫してあった。女の作る服は、ペットショップから褒められた。女は、自分の犬に洋服を着せたくなってなった。今いる犬は、体力もなく洋服を着せて散歩しても目立たない。新しい犬を飼いたいが、今の犬がいる以上飼うことはできない、と考えていた。
女が犬好きなことを知っている近くの人が訪れた。引っ越しをするのだけれどペットを連れて行けないのでもらってくれないかと話しに来た。聞けばとても良い犬種なので願ったり叶ったりで喜んで犬をもらうことにした。新しい犬が、女の家に来た。女は嬉しそうに女の一番お気に入りの服を着せようとした。犬は嫌がったが、やっと着せた。犬は無理に着せられたのを嫌がり、服を食いちぎった。
犬は洋服が嫌いだった。女の希望は、叶えられなかった。
仏陀は言われた。「動物は愛玩ではない。動物は、自然環境に適した姿で生まれてきている。洋服を着せる必要はない」