永遠の仏陀からのメッセージ『日本編』ある男Bシリーズ 1

2025年5月3日夕方5時半。仏陀は、修行に入ると言われた。
『日本編』ある男Bシリーズ 1
ある中年の男は、仕事を惰性でしていた。仕事には熱が入らないし、時間が経つのを待って過ごしていた。家に早く帰り、テレビの娯楽番組が見たいと考えていた。男は帰宅をした。家族で夕飯を食べながらテレビを見ていた。男が、自分の好きなお笑い芸人の番組を見ていると、子供が「僕も好きな番組を見たい。見ないと学校の友達の話題についていけない」と主張した。仕方なく子供にチャンネルを譲ることにした。
男は何もすることがなく、風呂に入った。湯船に浸かり、風呂場を見回し、「なんて汚い風呂なんだ」と言い、あら探しを仕出し、「女房はなんで気がつかないんだ。汚い…」とぶつぶつ言いながら掃除を始めた。俺がやればピカピカになると内心得意げだった。風呂から出ると妻に文句を言った。文句を言われた妻は「何言ってるの?私だって働いてるのよ。それなら毎日あんたがやればいい」と怒った。男は、女房の剣幕に仕方なく風呂を掃除することにした。「うちの風呂は綺麗だろう」と、妻や子供に掃除の自慢をした。家族は、さすがパパのお掃除は違うと褒めた。男は仕事から帰り、トイレに入ると「なんて汚いんだ」と言い、掃除をした。家族にトイレを掃除したことを伝えると家族は、パパの掃除はきれいだと褒めた。
男は他人に褒められることをしたくなった。男は職場のトイレの掃除をすることを考えついて、いつもより一時間早く出社した。なんと広いトイレなんだろうと言い、便器を洗い、床を拭き、手洗い場を洗うと、ちょうど一時間だった。
男はきれいになったトイレに満足し、みんなが何と言うか楽しみにしていた。仕事中も誰がトイレに行ったかが気になり、トイレがきれいになったと誰が言うかしらと楽しみに待っていた。しかし誰も何も言わなかったので、男はがっかりした。
男は注目され、褒められたかったので、褒められない仕事はつまらないと感じていた。
男は、一日ではわからない。1週間やってみようと決心し、トイレ掃除を続けた。1週間経ってもまだ誰も何も言わないとがっかりしたが、一ヶ月間は掃除を続けようと思い直した。
一ヶ月経ち、職場の事務の女性たちが「最近トイレがきれいね。化粧室みたいで気持ちがいい」と言っているのが聞こえてきた。男は嬉しかった。認められたと思った。自分が掃除をしている、と名乗り出たかったが、我慢した。
それから数日経った。上役が、「◯◯さん、トイレ掃除しているの?」と言うと、男は、天にも昇る気持ちで「はい!」と答えた。上役は、「◯◯さん。特技があるんだね。仕事はイマイチだけど、トイレ掃除はピカイチだね。会社のトイレ全部掃除してくれるといいな」と言った。男は「冗談じゃない。俺は褒められたいだけだ」とつぶやいた。男は会社では目立たず、注目されたことがなかった。目立つことがしたいだけだった。でもトイレ掃除を続けた甲斐があった。仲間は、「◯◯さんが、トイレ掃除をしているんだって、綺麗にしてくれてありがとう」と感謝の言葉を伝えてきた。男は、「俺は人からやっと注目される存在になった」と内心喜んだ。しかし、男は「トイレ掃除して給料が上がるわけではない。褒めるのなら給料上げてくれればいいのに」と不服だった。
二ヶ月経った。男はトイレ掃除がバカバカしくなり、やめることにした。
男は、みんなが何を言うか様子を伺っていた。ところが仲間は何も言わなかった。男は「綺麗だったトイレが汚くなっても、誰も何も言わない。俺をただのトイレ掃除好きの人間と思っていただけなのか」と面白くなかった。
そんな時だった。専務が、「◯◯さん。トイレ掃除ご苦労さん。最近、トイレを掃除をしないんですね。トイレが汚いよ。やっぱり、◯◯さんの掃除するのと他の人がするのとでは違うね」と言った。男は、専務の言葉に感激した。男はトイレ掃除を復活することにした。一時間早く出社した。
仏陀は言われた。「人はとかく褒められれば仕事をする。この男は、無償の行為が尊いということに気がつかなかった」

永遠の仏陀からのメッセージ『日本編』ある男Aシリーズ 16

2025年4月24日朝5時10分。仏陀は、修行に入ると言われた。
『日本編』ある男Aシリーズ 16
息子は、父親から教えてもらった太陽に掌を合わすことと挨拶をすることで会社の危機を脱したことに心から感謝した。息子は、今まで親の言葉を受け入れられずに反発していた。人生で最大の苦しみを味わい、素直になれた。親の偉大さがわかった。親がどんなに大切に育ててくれたか、いろいろと教えてくれていたかがわかった。感謝の涙を流し、過去の自分を反省した。亡くなった祖母を思い出した。両親が、仕事で忙しくて面倒を見られなかったので代わりに育ててくれ、どんなに可愛がってもらったかを思い出し、祖母に感謝した。行ったことのなかった墓参りをすることに決めた。
息子は、家族と一緒に故郷へ行った。息子は、両親に今までの親不孝を謝り、父親に教えてもらったことで会社の危機を脱したことを告げた。息子の両親は、息子の変わりように心底驚き、涙を流した。男は「息子に苦労をさせてよかった。許してくれ」と心で叫んだ。息子は、妻と子どもと一緒に祖母の墓参りをした。息子は、「これが、自分を可愛がってくれた祖母のお墓だよ」と外人の妻と子どもに言い、日本式墓参りの仕方を教えて墓石を掃除した。息子は、墓石に掌を合わせ、祖母に育ててくれた御礼と家族ができたことを報告した。
一ヶ月経った。息子の会社では社員一同士気が高まり、朝礼では、社員が率先して太陽に掌を合わせ、挨拶をするのを実行するようになっていった。顧客が増えて、息子の会社は安定した。
息子に父親から電話があった。男は「年をとって古民家の宿はやっていけないので、経営を誰かに譲りたい」といった。息子は、親の年齢を考えて納得した。息子は「父さん、僕に経営を譲ってくれませんか?」と尋ねた。父親は、息子が都会で成功しているのに無理だと思っていたので、意外な返事に一瞬たじろいだが嬉しかった。「会社が忙しいのに大丈夫なのか?」と言うと、「父親が苦労して作った会社だから自分が守る」と、きっぱり言った。男は、息子に会社を譲った。
息子は古民家の宿にいる昔からの番頭を総支配人として任せ、1週間に2日間、都会からふるさとの古民家経営に携わることに決めた。息子は総支配人となった老番頭に「自分は古民家経営は素人同然なので、いろいろと教えてください」と腰を低くして言った。老番頭は都会で会社経営をして立派になった前社長(男)の息子の態度に驚き、現社長(息子)を立てて宿を守ることを誓った。
半年経った。息子は、都会と田舎とを往復し、仕事をした。古民家の宿の経営は、以前と同じく安泰だった。
男は、息子の姿を見て「息子よ、許してくれ。苦労させてよかった。苦労は愛の鞭だった」と心で言った。
仏陀は、言われた。「これである男Aシリーズは終わった」
(大法) 真の愛情とは、何かを教えられる。近年、とかく子どもの要望を何でも叶えることが親の愛情だと思い込んいる親が少なくないと思う。そのために子どもを甘やかし、駄目にしてしまう。子育てには、やさしさと厳しさの両面が必要だと思うが、厳しさを教えることは難しい。深い愛と親自らに厳しくなければ、出来ないことです。ただし、愛を以て厳しく育てることと親の見栄のために子どもに過剰な教育をすることとは、まったく別のことです。まず心の出所をはっきり確かめることが大事だと思います。

<天からのメッセージ(虚空でのお話) 91>

〈天からのメッセージ(虚空でのお話)91〉
※これは、2025年6月6日朝5時55分。虚空において直接女の仏さまにお会いしお聞きした説法を記述したものです。
女の仏様です。
皆様おはようございます。本日は、とても爽やかな朝です。朝日が、気持ちよく輝いてますね。皆様は、太陽の恩恵を考えたことがありますか?
あまりにも身近なので当たり前のこととして捉えてませんか?この太陽がなかったら地球は存在しないのです。太陽が輝くから空気があり、水があり、動植物が生きていけるのです。太陽がなかったら火も起こせないのです。えっ?てお思いでしょう。
ガスが、燃えるのも火は必要なのです。古代の人は石と石を叩き、木と木を擦り合わせて火を起こしました。この火を起こすのにも酸素が必要なのです。酸素を提供してくれる木も太陽の恵みで育つのです。人間は酸素や水がなければ生きていけないのです。
皆様が毎日召し上がっているお食事の野菜・魚・牛・豚・鶏肉も皆酸素の恩恵で育っているのです。人間の体も太陽に当たらないとビタミンDが不足し、骨が弱くなったり、免疫が低下し、風邪を引きやすくなったりするのです。
紫外線の弊害もありますけどね。
ここまで申し上げるとお分かりですね。太陽は私たち地球に生息しているすべての者にとって偉大なる太母なんです。感謝の言葉しかありませんね。一日一回、命のもと太陽に感謝しましょう。
朝がよろしいですね。目覚めて頭がすっきりし、顔を洗いさっぱりしたら、太陽の方向に向かい掌を合わせてください。気持ちがすっきりします。こんなことをするのは、時代がかっている、と思ってはいけません。古代から人間は、太陽に畏敬の念を持って接したのです。
私たち農耕民族は特にそうですね。お断りしますけど、太陽信仰ではないのですよ。心が命のもとにつながってください、ということなのです。肉体の命のもとは、ご親族ですね。体を作る一番の根元とつながるということなのです。
とても大切です。朝起きたら太陽に掌を合わせましょう。
このことを地上の皆様にお伝えしましょう。
合掌
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June 6, 2025, at 5:55 AM.
Female Buddha
Good morning, everyone. Today is a beautifully refreshing morning. The morning sunlight is shining warmly and pleasantly. Have you ever considered the blessings the sun provides us?
Isn’t it so familiar that you don’t even realize how essential it is? Without this Sun, the Earth wouldn’t exist. Its shining creates the air, water, and allows plants and animals to live. Without the Sun, we wouldn’t even be able to start fires. Surprised?
Fire needs fuel and an ignition source. In ancient times, people created fire by striking stones or rubbing wood together, which also required oxygen. The trees that give us oxygen grow thanks to the sun’s blessings. Humans cannot survive without oxygen and water.
The vegetables, fish, beef, pork, and chicken you eat every day are all cultivated thanks to the benefits of oxygen. Likewise, the human body needs sunlight; without it, vitamin D becomes deficient, leading to weaker bones, a weakened immune system, and a higher risk of catching colds.
Ultraviolet rays do have their harmful effects, but as you can see, the sun is the great nurturing mother of all living beings on Earth. We have nothing but gratitude for it. Let’s take a moment each day to thank the sun, the source of all life.
Morning is a wonderful time. When you wake up feeling refreshed and wash your face to start the day anew, face the direction of the sun and place your palms together. It will lift your spirits. Don’t think that such practices are outdated; since ancient times, people have looked upon the sun with reverence and respect.
We farm peoples, in particular, see things this way. But let me clarify, we are not sun worshipers. Instead, it’s about connecting your heart to the source of life itself. The true origin of physical life lies in your family and loved ones. It’s about grounding yourself in the fundamental roots that create and sustain your body.
It’s very important. When you wake up in the morning, greet the sun by bringing your palms together.
Let’s inform everyone down here about this.
With Gasshou

〈天からのメッセージ(虚空でのお話)90〉

〈天からのメッセージ(虚空でのお話)90〉
※これは、2025年6月5日、虚空において直接女の仏さまにお会いしお聞きした説法を記述したものです。
女の仏様です。

                                                                                      皆様いいお天気ですね。昨日は、暑かったですね。今年も昨年と同様に猛暑は続くのでしょうか。今から先を想像すると憂鬱になりますね。

近年のこの暑さは、うなぎ登りですね。昭和生まれの方にとっては、うだるようなあり得ない暑さなんですよ。今から60年前は、夏に30度を超えると「今日はすごい暑さだね!」と言って騒いだのです。夏は扇風機とうちわでしのげたのです。
それが今ではどうでしょうか?クーラーなしでは生きていけませんね。熱中症になる異常事態です。一昔前にはこんな言葉は、なかったのです。一昔前、夏の気温は30度前後を保ち、秋を迎え、冬になると東京近郊でも雪がよく降りました。
今より数段に寒かったのです。暖冬という言葉が聞こえるようになったのは最近ですね。
皆様、私がお伝えしようとしていることがお分かりですか?
「この暑さはなぜなんだろう、何か異常なことが地球に起きているのではないか?」と気が付いてほしいのです。
本来あるべき地球環境が大幅に狂ってしまったのですから、放っておくと、日本の四季もこの気温上昇で将来なくなってしまいます。この夏の猛暑は、地球が皆様に送る、教えている非常ベルなんですよ。このままこの暑さが上昇すると、人類が生息するのに困難な状況が来る、と知らせているのです。
人類の生息が困難ということは、地球上の動植物等生命あるものすべてにとっても危険ということです。今この気温上昇を止めなければ間に合いません。地球の温暖化対策を真剣にするのです。美味なご飯も、一流校、一流会社に進学や就職し、豊かな生活をすることもできなくなるのです。
レジャーなんて夢のまた夢という話になるのです。このまま温暖化が進むと食べる物が育たない環境となります。地球上の人は飢えで苦しむのです。異常な暑さをしのぐクーラーの電気や地下資源も底が見えているのです。この危機を感じてください。
地球上の人1人1人が、危機から脱出することを真剣に考えなければいけないのです。戦争なんて呑気なことを言ってはいられないのです(*)。私は毎日必死にどうか、この地球の異常事態が回避できるよう、皆様が気づいてほしいと祈っているのです。
人類の平和のために、地上の皆様にこのことをお伝えしましょう。
合掌
写真の説明はありません。
*(大法) あの時、戦争なんてやっている場合じゃなかった、としみじみ反省する時が来ることでしょう。あっ、来ないか。そいつらその頃、地上にいないもんな…
未来世代から聴こえる、恨み節か…
ゆでガエルになっちゃうんだよな。気が付いた時には、既に遅い。それからどんなに対策しても温暖化地獄は止まらない。
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June 5, 2025.
Female  Buddha.
Everyone, it’s such nice weather, isn’t it? Yesterday was quite hot. I wonder if this scorching heat will continue through the year, just like last year. When we start imagining what lies ahead, it can feel quite depressing.
The recent heatwave has been rising rapidly, like a steep climb. For those born in the Showa era, this kind of unbearable heat is hard to imagine. Sixty years ago, exceeding 30゜C in summer was considered very hot, and people would cry, ‘Wow, today is really hot!’ People used fans and hand-held fans to cope back then.
How are things now? They can’t imagine living without air conditioning. The situation has become so abnormal that heatstroke is a real risk. Not long ago, people didn’t even talk about that. Back then, summer temperatures were around 30゜C, and in autumn and winter, it would snow frequently even in the Tokyo area.
It was much colder than it is now. The phrase ‘warm winter’ has only become common recently.
Ladies and gentlemen, do you understand what I am about to say?
I want people to realize why this heatwave is happening and to consider that something abnormal might be occurring on Earth.
Since the Earth’s environment has been severely disrupted, Japan’s seasons may disappear in the future due to rising temperatures. The extreme heatwave this summer is a warning from the Earth, signaling that if the heat keeps rising, it will become increasingly difficult for humans to survive. This is the planet’s way of sending an urgent alert.
If humans find it difficult to survive, then all life on Earth—plants and animals—is at risk. We must act immediately to stop this rise in temperature. Taking serious action against global warming is crucial. Otherwise, we won’t be able to enjoy good food, attend top schools, get good jobs, or live a prosperous life.
Leisure is now just a distant dream. If global warming continues, the environment will become unsuitable for growing food. People around the world will suffer from hunger. The electricity used for air conditioning to cope with extreme heat, as well as underground resources, are running out. Please feel the urgency of this crisis.
Every individual on this planet must seriously consider escaping the crisis. There’s no time to be carefree and talk about war. Every day, I desperately pray that we can somehow prevent this abnormal situation on Earth, and I hope everyone will become aware of the urgency.
In the interest of humanity’s peace, I will share this message with everyone on earth. Hands joined in respect.
*(Daihō) Humans will come to deeply regret that they were not engaged in war at that time. Oh, perhaps that will not happen. They will not be on Earth at that time…
It sounds like resentment from future generations…
It will be like boiling a frog. By the time we realize it, it will already be too late. No matter what measures we take, global warming will continue.

 

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地涌唱題プラクティス(瞑想)について

所詮瞑想とは、止観を出ず。今日巷では、マインドフルネス(※a)などとも言われる。地涌唱題プラクティスは、いわゆるマインドフルネスを超えるマインドフルネス、止観を超える止観として、また今日世間で行われているいわゆる唱題行をも超える唱題としてもたらされた実践法である。それは、以下の特長を有する。

地涌唱題プラクティスの5大特長                             (1)分かたれた止と観の伝統的瞑想法を統合(一本)                                  (2)目的が久遠の仏陀の究極の覚りとして明確に設定され(究極)                                 (3)不完全な人間の教師ではなく究極の覚りの体現者である久遠の仏陀によって直接体験的に導かれるという確かさと壮大さ(無限)を併せ持つ(本師)                          (4)宗教・宗派、人種、教養の有無等を問わず誰でも実践可能(円満)               (5)実効性・速効性をもつ実践法(速効)  

             

これより少しく詳細を述べる。

<概要>                                                      地涌唱題プラクティスとは、瞑想の要素を包み込む。いわゆる瞑想を超えた実践法である。

瞑想とは、止観のことである。今日マインドフルネスとも言われる。「止」とは、心を止めること、すなわち何か対象に心を集中することである。「観」とは、心のあり様や状態を観察することである。洞察とも言う。

唱題とは、題目を唱える行為のことを言う。題目とは、南無妙法蓮華経である。プラクティスとは、実践ということである。修行である。唱題プラクティスとは、御題目を唱える実践行のことである。南無妙法蓮華経とひたすら集中して唱える修行のことである。従って、唱題は「止」よりはじまる。しかしそれに止まらず「観」が開ける。但し、この「観」の質・内容においていわゆるマインドフルネスや止観瞑想とは一線を画する。何故ならそれは、個人による観察(洞察)ではなく究極の佛である久遠の仏陀からもたらされる体験を通した「観」だからである。

妙法蓮華経ないし南無妙法蓮華経とは、法華経如来壽量品に説かれた久遠の仏陀のたましい(心)を一言で表した言霊(ことだま)である。すなわち唱題プラクティスの真の目的は、南無妙法蓮華経とひとつになることであり、久遠の仏陀と一如となることである。その時、我(が)は超えられる(※b)。以上は、理論上、教義上のことである。実践においては、当然ながらその実現が問われる。しかし今日巷で行われている唱題は、そのことを満たしているものはほとんどない。真の内容が現わされていない。そこでその言葉のほんらいの意義と内容を明確にするために“地涌唱題プラクティス”が登場する必要があった。唱題本来の意義と内容を回復するためである。詳細については、後述するつもりであるが、以下簡単に述べる。

「地涌(じゆ)」とは、法華経従地涌出品第十五 の大の下の虚空より菩薩がき出たという経文から「地涌」というのである。唱題の前に「地涌」という二文字が冠せられたことは、深重の意味がある。すなわち唱題の実践行を真に行うと、従地涌出品に大の下の虚空より菩薩がき出るが如く、「一心欲見佛 不自惜身命(※c)」の唱題により終に元品の無明(※d)が断破された時に壮大極まりない地涌の菩薩心が、実践者の身より滾々と涌き出る。此の状態を地涌、すなわち地涌の御題目、或いは地涌の唱題というのである。此の現象を以て御本尊つまり久遠の仏陀のたましい(御心)としての御題目とそれ以前(未だそこに至らない)の御題目とが峻別されるのである。御本尊の中央に書せられる南無妙法蓮華経とは地涌の題目のことである。それ以前の御題目は、これに比べれば、迹門あるいは方便の或いは呪術レベルの題目である。

※a・・・マサチューセッツ大学医学大学院教授・同大マインドフルネスセンター創設所長 ジョン・ガバットジンは、マインドフルネス瞑想を応用して「マインドフルネスストレス低減法 MBSR」「マインドフルネス認知療法 MBCT」を提唱した。しかし、これらは、あくまでストレスを低減させたり、心理療法であり、彼自身が行うマインドフルネス瞑想は、深いものである。日常の心の気づきに止まらず、「何かを欲して止まない心」からの解放であり、宇宙的な意識に目覚めることにある、と言う。 一口にマインドフルネスといってもその目的・成果に大きな幅のある概念だと知らねばならない。「何かを欲して止まない心」からの解放とは、すなわち四諦の滅諦を成就することに相当するものと思われる。法華経の目指すところは、四諦(苦諦、集諦、滅諦、道諦)に止まらない。より偉大なる目的すなわち仏陀の慈悲と智慧を得る(成仏)ことにある。 

※b・・・自我を超える、ということは宇宙の一員として生きる、ということである。世界や地球を思うままにコントロールしようという傲慢な発想(自我の特徴である)と行為は、地球や自然を破壊し、人類滅亡に帰結せざるを得ない。

※c・・・妙法蓮華經如来壽量品第十六 久遠偈 に説かれ、久遠の仏陀と出会うための極意を表している。     

※d・・・元品の無明(がんぼんのむみょう)。人が生来持っている、あらゆる迷いの根元である。これが破られる時、内なる久遠の仏陀の心(光明)が実践者の身に体験される。妙法蓮華経従地涌出品第十五に於ける地涌の菩薩の涌出は、元品の無明が断破された瞬間の事象を象徴的に表現している。地涌唱題の一大特長である。

つづく。

<マインドフルネスを超えるマインドフルネス、止観を超える止観である理由>   ・・・・・・・・・・・・・