永遠の仏陀からのメッセージ 24

3月20日夕方5時、仏陀からの体験的説法
※以下は、単に仏陀の言葉による説法やストーリ一ではなく、唱題修行を通して実際に仏陀に出会い、まるで人生体験のようにリアルに体験された内容を文字として記述したものです。
「王の物語編 20」
大国の王には、恐れるものがなくなっていた。 周りを国王の意見に従う者で固めていた。王の一挙手一投足に国民や近隣諸国は、注目した。
そんな時、近隣の国から使者が、王よりの書簡を携えてやってきた。「武器は欲しいのですが、国王に納める米を減量していただきたい。 これ以上米を納めれば、わが(小)国は飢餓に陥ってしまいます」と書かれていた。
王は、他の近隣諸国に同調されては困ると考え、小国の使者に「陳情書は受け入れない」と突き放した。突き返された小国の王は、絶望した。戦力は欲しいが、領民を飢餓にさせるわけにはゆかない。 思案の末自分の国を守るには、自分の国で武器を造るしかないと考えた。幸い小国には、器用な人間がいた。大国同様の優秀な武器を見よう見まねで作ることができた。 小国は、王の国から武器を輸入せず、米を納めなくて済むようになった。 それを見て他の小さな国々も見習い、工夫して性能の良い武器を作れるようになり、米を王の国へ納めなくなった。
こうして大国の王の思うようにならなくなった。豊かだった国力は、少なくなった。 米と交換するはずだった武器だけが、たくさん残った。権力を振り回していた王は、意気消沈息し不安になっていった。
側近の豪商が「王様、 我が国から遥かに遠い大国が、軍隊を引き連れて小国を征伐しながら攻めてきたら、我が国は大変な被害を受けます」と忠告した。 王は焦った。 近隣諸国に背かれたところに、あの遠い大国が大軍を引き連れて小国を占領しながら我が国に向えば、大変な戦争となる。 不安が襲った。 何とかせねばならない、と考えた。 王は、側近の豪商に意見を聞いて実行した。近隣諸国に使者を送った。「我が国の最強の兵器を送り届ける。対価としてわずかな米でよいから、もし遠い国が攻めてきて戦争になったら戦ってほしい」という内容だった。 近隣諸国は、高価な武器がただ同然で手に入れるのを喜んで話を受け入れた。
豪商の予想は、当たった。遠い大国が、強力な武器を使い隣国を占領した、との知らせが届いた。 王は、武器を提供した諸国に「戦争が始まった。 遠い大国と戦ってほしい」と連絡した。 が、武器を受け取った国々は、首を縦に振らなかった。 諸国は「例年にない日照りで作物が枯れてしまい、領民は体力を消耗し、戦う力がありません。 自国を守るだけで精一杯です」と皆同じことを国王に伝えた。 王は裏切られた。 そして怒った。「強力な武器をただで取られた」と後悔した。 今までのように近隣諸国からの米が届かなくなり、備蓄米は少なくなっていった。 あるのは武器だけだった。 王の国も近隣諸国と同じ例年にない猛暑と干ばつで稲は、実らなかった。 領地は荒れ果て農民も意気消沈し、かつての勢いはなく、王が視察しても挨拶さえしなかった。 遠い大国も同じだった。 猛暑と干ばつが襲い、兵士は戦いの勢いを失っていった。
王様の国、近隣諸国、遠い大国には、毎年のように猛暑と干ばつが襲った。 王の国も衰退していった。 王は失政により、家臣や領民から信頼されなくなり、王の地位を降ろされた。 豪商は、追放された。諸国を彷徨ったが、かっての豪商のはつらつとした姿はなかった。 国の備蓄米はなくなり、大国の面影は消え失せた。 近隣諸国と同じ小国になっていった。 遠い大国も近隣の諸国も王の国と同じように米の収穫が減り、同じように衰微していった。

永遠の仏陀からのメッセージ 23

3月20日午前5時45分、仏陀からの体験的説法
※以下は、単に仏陀の言葉による説法やストーリ一ではなく、唱題修行を通して実際に仏陀に出会い、まるで人生体験のようにリアルに体験された内容を文字として記述したものです。
「王の物語編 19」
朝のことである。 家臣が、王を起こしに行った。 気配がいつもと違うと思い、側によって王に触った。王の身体は、冷たかった。
「王が亡くなった!」と国中に御触れを出した。 葬儀は、近隣諸国から国王が参列し、盛大に執り行われた。 それから、国は喪に服した。喪が明けると俄に家臣は、騒ぎ出した。
「 国王の後継ぎがいない」 「誰が国王になるのだろう」 家臣は互いに腹を探り合った。
会議を開いた。皆国王になりたくて野心満々で罵声が飛び交った。 一番財力のある家臣が、財力の少ない家臣らに賄賂をばら撒いた。 そうして激しい騒動は鎮まり、財力のある家臣が新国王になった。
新国王は、初の議会で演説した。「我こそ新国王である。 我は民を思い、国力を豊かにする。 我が力の全てを民に捧げる」
領民は、声高らかに新国王の誕生を喜んだ。 近隣諸国に新国王の誕生を宣言した。農民は、米がたくさん食べられ生活が楽になることを夢見た。賄賂を受け取った家臣は、新国王についてゆけば、懐が豊かになると喜んだ。 新国王は、満足であった。 ついに長年の夢であった国王になれた。領内を視察すると、領民は新国王を称えた。 家臣は今や罵りあった気配も見せず、人が入れ替わったように新国王に従った。
新国王は、かつて家臣として前国王にすべて従っていた。前国王の考えを全て自分の行動に移し、禄高を増やしていった。しかし近隣諸国や内政への考察力に欠けていた。 領民には、荒れ果てた領地を耕せばその一部を無償で与えると宣言し、領民を歓喜させた。 近隣の諸国には、自国の武器を分け、守る。 その代わり対価以上の法外な米を提供せよ、と圧力をかけた。 そんな時、国で一番の豪商が国王に近寄った。「王様、私は国民と近隣諸国の懐事情や国民性全てに精通しております。 必要ならば、王様のお力になれます」と言い寄った。王様は、微笑んだ。 早速家臣として側近として登用した。 豪商は、王の尋ねるがままに情報と自分の考えを提案した。王は、他の家臣の意見を取り入れなくなった。 最初家臣は、国王は自分たちに有利だと思っていた。ところが、国王に意見を申し出る者が現れるとたちまち禄高を下げられた。 国王の怒りを恐れ、誰も進言できなくなっていった。
王が、小国から奪いとるように得た米で国力は増し、領民は必死で働いた。その姿を見て「我こそ、世界で一番の覇者である」と自負し大満足だった。

永遠の仏陀からのメッセージ 22

3月19日午前5時45分、仏陀からの体験的説法
※以下は、単に仏陀の言葉による説法やストーリ一ではなく、唱題修行を通して実際に仏陀に出会い、まるで人生体験のようにリアルに体験された内容を文字として記述したものです。
「王の物語編 18」
昨日の続きである。
国王は微笑んでいた。 国はやっと安定し、元のように戻った。領地を視察した。 農民はよく働く。 稲穂は、よく実っていた。稲の刈り取りの季節が来た。収穫は思った以上の大豊作だった。大量に取れた米に王は、満面の笑みを浮かべた。近隣の諸国は、不作だった。 王の国へは、近隣諸国から米の買い付けの役人が集まった。 王は、簡単には売らなかった。 そのため米の価格はどんどん上がり、結果多額の金を獲得した。 いつしか王は、過去の苦い経験を忘れて金儲けの猛者となっていた。 王の懐が豊かなになったことを知った家臣らは、分け前が欲しいと要求した。 王は、しぶしぶと与えた。
そんなある日、遠方からみすぼらしい旅人が王に接見を求めて訪れ「米を低額で分けてほしい」と懇願したのだった。
王は、「我が国のは、高額で売れる米である」と旅人の顔も見ずに言い放ち、怒り、追い返した。
旅人は、王の言葉に絶望し、城を後にした。
国は、全て順調にいった。 王にとって何一つ不足ない日々だった。
ところがある日、王は体の不調に気がついた。 医者に診てもらうと安静にしていれば治るとの診断だった。 だが、次第に食事を受け付けなくなり、みるみる衰弱していった。王は、自らの命の残り少ないことを察した。 王には、男子1人と女子2人の子がいた。 国の将来を考えて、王子には金銀財宝を持たせ大国に修行に行かせていた。王は、王子を呼び寄せることにした。 大国に使者を向かわせた。 何と使者に伴われて現れたのは、みすぼらしい姿のあの旅人だった。 王は、わが目を疑った。 王子の風貌は、まったく別人のようだった。 王は、薄汚い顔をした旅人を見つめた。 どう見ても我が子には、見えなかった。 …我が子だった。王は、王子に自らの死期の近いことを告げ、国に戻り後を継ぐように命じた。王子は、「父上が私を修行に出した時の大国は、大変に裕福でした。 現在の大国は、失政により貧困の危機を迎えてしまいました。 私は、自ら父王の元に実情を訴えた上で苦しむ民のために米を分けてほしいと願い出たのです。 ところが、父上は私の顔を見ることもせず、要件だけ聞いて、怒り、つき返したのです。 私は、このような浅はかな考えを持つ父上の後を継ぐ意思はありません」と言い放ち、帰っていった。 失意と失望で王の体はさらに衰弱し、間もなく亡くなった。
合掌

永遠の仏陀からのメッセージ 21

3月19日夕方5時、仏陀からの体験的説法
※以下は、単に仏陀の言葉による説法やストーリ一ではなく、唱題修行を通して実際に仏陀に出会い、まるで人生体験のようにリアルに体験された内容を文字として記述したものです。
「王の物語編 17」
ある晴れた日、王が領内を視察していると、農夫が農耕牛の車を引いて来るのが見えた。 王は、農夫に訪ねた。農夫は、隣国にいる知り合いの商人が私に破格値で麻の反物を譲ってくれると連絡が入ったのです。 反物をもらいに行きながら、隣国の珍しいものを私のわずかな米と交換しようと思ってます。
王は、農夫の嬉しそうな顔を見て言った。「その麻の反物を我に譲れ」
農夫は慌てふためいた。「王様、麻の反物は私にとって一生に一度の宝物です。 知り合いの商人の行為により僅かな米と交換してくれるのです」と、王にすがりついた。
王はますます欲しくなった。「王の命令に背く気か?」と怒鳴った。
農夫は何も言えなかった。 農民の弱い姿だった。 叫びたかった。 心の中で号泣した。涙を飲んだ。 引きずるように牛車を引いた。隣国に着いた。商人の家に向かった。 農民の心は沈んでいた。 商人に会う気力もなく重い足を引いて店に入った。 農民の顔を見ると商人は「申し訳ない。 麻の反物は高価な値で買ってくれる人がいたので、売ってしまった」と気まずそうに言った。
農夫は、王様の命令に背くことで頭がいっぱいになった。 商人に言われて、「自分としては元々夢のような宝物は無かったもの」と思うとしても王様の怒りが恐ろしかった。 考えに考えた。 商人に反物の箱をもらって中身を石に変えよう。 王様には「中身は見ないです。ありがたくもらってきました」と言えば良いと考えた。
牛車に積んだ木の箱は予想を遥かに超えた岩のように重く感じ、引っ張る気力もなくなり、やっとのことで城に着くことができた。
農夫の心臓の鼓動は、高鳴った。王は農夫の帰るのを楽しみに待っていた。 農民は、泣きそうな顔で石の入った箱を王に渡した。王は、満面の笑みを浮かべ、箱を開けた。
王は「何だ。 石か!」と怒鳴り顔色が変わった。 農民は、平身低頭に謝り考えた講釈を言った。怒り狂った王は、農民に「罰として年貢米を通常の2倍にする」と吐き捨てるように言った。
農民は、泣きすがって言った。「王様お願いです。 お許しください」
王は、容赦なく農民を追い出した。 それから1ヶ月が経った。領内の視察に回った王は、農民が田を耕やさず呆然としている姿を見つけ声をかけた。 農民は「働いて米が収穫できても年貢米が2倍では、生きてはいけません。 どうせ死ぬのなら今死のうと思ってます」と細々とした声で言った。農民は、心労で今にも倒れそうだった。
王は、死なれたら年貢米がなくなると思い「年貢米は元に戻す!」と突き離すように言った。 農民は、ほっとしたが、気持ちは明るくならなかった。 米の収穫の時期が来た。 農民は、王様に約束の年貢米を納めた。 農民は、王様の領地にいることが不安になった。 王が、農民から奪うことばかり考えている姿を見て将来が真っ暗になった。 農民は、国を離れることを決意した。 家財道具を牛車に積んで、夜道を隣国に向けて出発した…。

永遠の仏陀からのメッセージ 20

3月18日夕方5時、仏陀からの体験的説法
※以下は、単に仏陀の言葉による説法やストーリ一ではなく、唱題修行を通して実際に仏陀に出会い、まるで人生体験のようにリアルに体験された内容を文字として記述したものです。
「王の物語編 16」
或る晴れた日、王は領内を視察しに回った。 すると農民が駆け寄り「王様、戦で息子を失い、働く気になれません」 と言った。かつて国は、国力がなく隣国に攻められて、国土は狭くなり米や財宝を取られ小さくなってしまった。 しかし、その後領民の努力で市が開かれ国力は戻っていった。 王は、「今だったらここまで敗北しない。 我の失策故だった」と自戒していた。 王は、農民の言葉に胸が痛み、弔慰金として米を農民配った。農民は、一時は喜んだけれど「息子は、戦死して帰らん!」と再び不満をつのらせ、さらに弔慰金を要求した。王は、農民のことを理解し、再度米を農民に与えた。
ここで農民は増長し、さらなる米を要求したのであった。 しかし「備蓄米 も少なくなってきた。米は渡せない」と、さすがの王も農民の要求をそのまま呑むことはできなかった。そこで「そうだ。 年貢米を5%減らせばよい」と思いついた。 農民は年貢米の5%を減らすことには喜んだが、不満は消えなかった。王は考えた。「休耕田にすれば労力を使わないで済む」と農民に言い渡した。農民は体が休まることについては納得したが、米をもらえるわけではないと尚不満を訴えた。ついに王は怒り、農民を領地から追放し、市で儲けたお金で足りない米を隣国から購入した。これで国は安定した。
数年経った時、王国の周辺は、今までない暑さで米が実らなかった。 お金を出しても米は買えなかった。 国は、危機を迎えた。 王は、追放した農民を呼び寄せて再び田を耕やさせた。戻された農民は深く反省し、王の声がけに喜んだ。 王も再び自分の国で米を収穫できることを喜び安堵した。