永遠の仏陀からのメッセージ「日本編」企業シリーズ 16

2025年4月1日夕方5時。 仏陀は、修行に入る、と言われた。
「日本編」企業シリーズ 16
社内は、売上が伸びてきたことで活気づいていた。そんな時、若手の事務の社員が上司に「外国のオーガニックを謳う有名菓子会社が日本に進出する、という情報が入りました。 我が社は、打撃を受けます」と伝えた。上司が、調べると確かな情報だった。
会議が開かれた。 役員たちは、有名菓子会社に負けないためにはどうしたら良いか、意見を出し合った。
1.進出する会社の菓子をよく研究し、自社の味と比較し、他者に引けを取らない商品にすること
2.価格を維持すること
3.素材の産地と直接結びつきパッケージに生産者の声と写真を載せ、全て材料は国内産であることを明記すること
4.他社が上陸する前に情報網を使って自社製品を宣伝すること
に決まった。
社内の研究室では、他社の商品を調べた。 他社に負けない商品を作ることができた。
社員は、オーガニックの農家と契約を結び、新鮮で高品質の材料を仕入れることができた。 パッケージに産地の農家の写真とコメントを入れることができた。 社内一丸となって取り組んだ甲斐があって、今までの商品以上の高品質で消費者の購買意欲を増すような商品が出来上がった。商品は、外国の有名菓子会社が進出する前に情報網を使って販売した。評判は、良く売れ行きは上々だった。
対抗の菓子会社が日本に進出してきた。 高級志向を謳い若いアイドルを使い情報網を駆使して宣伝した。いかにも若者が飛びつきそうな雰囲気だった。自社の商品の売上は、落ちた。社長は、アイドルを用いた宣伝がなくなれば、やがて消費者は注目しなくなると判断した。商品の売り上げは伸び悩み、横ばい状態が続いた。 社長は、このままの方針を守ることと、営業の社員に外交の強化を命じ地道に自社の商品をアピールするように言った。しばらくすると対抗の菓子会社が起用したアイドルがスキャンダルを起こし、情報網からの宣伝がなくなった。 会社の商品は、他社の派手な宣伝がなくなったのを境に売り上げは元に戻って安定した。
仏陀は、言われた。 「企業は基本方針を崩してはいけない。 不況を迎えても地道に努力すれば難は超えられる。 日本の企業も価格競争の渦に入ってはいけない。 質を落とさず地道に努力すれば必ず道は開かれる」

永遠の仏陀からのメッセージ 「日本編」企業シリーズ 15

2025年4月1日朝5時45分、仏陀は、修行に入る、と言われた。
「日本編」企業シリーズ 15
社長は、社員の明るさが戻り、士気が上がって安堵していた。
そんな時、営業の報告が入った。「大変です。 1番大きな取引先が倒産しました」
あまりにも突然の事態に、社内は静まり返った。 取引先の売掛金は、支払い期日を遅れても確実に支払われていた。 会社は、多額の負債を追うことになった。社長は、信頼おける代表役員を倒産した取引会社に向かわせた。調査した役員は、社長に報告した。 取引会社が言うには、「自転車操業で金を工面してきた。 今まで順調に売れていたので仕入れていたが、突然全く売れなくなった」とのことであった。
この役員は、不審に思い調査をした。 閉店した店の前を歩く通行人に「何故このお店の商品が人気がないかご存知ですか? 」と尋ねた。通行人によると近くに巨大スーパーができて、これと同じ味の菓子を安価でたくさん売っていると話した。 役員は、早速スーパーへ行き、菓子を買い食べた。パッケージは違うのに味は、全く同じだった。 ところが、パッケージをよく見ると材料にたくさんの添加物が使われていた。
役員は、スーパーで買った菓子を持ち帰り、社長に報告した。会議が開かれた。同じ味を真似されたということは、社内の配合の機密情報が漏れたものと判断して社内を調べた。退職者の中に職人で材料を配合する社員がいたことがわかった。 会社は退職者を調査するために役員を送った。 退職者は、「菓子の味と風味を近づけるのに添加物を入れて工夫したので全く別の質のものであり、安価にできる」と主張した。
会社は、役員の報告をもとに会議を開いた。 自社の製品は、商品の安全性のアピールが足りないということで意見が一致した。 体に優しく、安全な菓子として情報網を使ってアピールすることに決まった。早速、自社の商品は無添加で体に優しい菓子としてアピールした袋を新たに作り直した。 会社は、情報網も使い宣伝した。 多くの取引先に納めていた商品を回収し、新しいパッケージに詰めた商品を納品した。 情報網を使った宣伝の力で安心して食べられる菓子として多くの人に知られ、会社の商品は人気が集まるようになった。 会社は、再び売り上げを伸ばした。
仏陀は、言われた。「現代の人間は、質を落とした安価な物に飛びつく。 安価な物には、それなりの理由がある。 現代の人間は、添加物の塊りの食料を食べて、自らの体を滅ぼしている。 注意せねばならない。世界経済も同じである。価格競争をして値下げし、 質の悪い物を作り、それにより自らが倒れている」

永遠の仏陀からのメッセージ 「日本編」企業シリーズ 14

3月31日夕方5時、仏陀は「修行に入る」と言われた。
「日本編」企業シリーズ 14
社長が戻り、社内は明るくなった。 社長は信頼できる人材を探していた。 代表役員の1人が、「社長、何か用事がございましたらおっしゃってください」と愛想よく話した。 社長は、社長室の床掃除と机の上の整理を頼んだ。 役員の受け取り方を試していた。 敢えて通常しないことを言った。言われた男は一瞬たじろいだが、心よく隅々まで掃除をした。 社長は部下の掃除する姿を見ていた。 部下の上に立つ者が掃除を嫌がらず、綺麗にしたことに感謝の言葉を伝え、社長は合格点をつけた。 また、別の代表役員が現れた。社長に前の役員と同じことを言った。社長は男に会社の外にある自販機でペットボトルのお茶を6本買ってくるように頼んだ。 心よく買ってきた男に社長は礼を言い、同じく合格点をつけた。 また別の役員が現れて同じことを社長に言った。社長は考えていった。 言いづらそうに「自宅に洗濯物が溜まっているので、洗濯をしてきてほしい」と頼んだ。言われた男は、急に顔をしかめて「申し訳ございません。それは社内の仕事ではないので出来ません」と断った。また別の役員が現れて同じことを言った。社長は、先に断られた洗濯物のことを頼んだ。言われた男は心よく引き受けて社長の自宅へ向かった。 男が帰って来たので、丁寧に礼を言った。 社長が帰宅すると家の中は綺麗になり、トイレまで掃除して、洗濯物は綺麗に洗われ畳んであった。常識では、断るのが当たり前のことを心よく受けた。 この男を信頼のおける側近にした。
数ヶ月が経った。社長は、営業成績が伸びないのに疑問を持ち、営業部の役員を呼び話を聞いた。役員は、「部下によると取引先が以前のように仕入れをしなくなった」と伝えた。 社長は、信頼する役員に取引先の状況を見てくるように言い渡した。役員が取引先に行くと「あなたの会社の社員は実に挨拶がぞんざいだ。 他の会社の営業担当は、実に清々しい挨拶をする。 同じ仕入れるなら気持ちの良い方に多く取引をしたくなる」と 伝えられた。 これを聞いた社長は、営業部の社員に厳重に注意した。 社長が職場の状況を見に行くと、以前のような明るさはなく、社員がする挨拶もぞんざいに感じられた。社長は、社内が明るさを取り戻して活気ある挨拶の言葉が出るようにならないと仕事への士気が上がらない、と考えた。 社長は、朝礼で全員で声を出して挨拶をし、太陽に向い掌を合わせることを実行させた。 数ヶ月経った。営業の役員から「取引先の注文が増えた」と報告を受けた。
仏陀は、言われた。 「太陽に礼拝するということは、宇宙につながる。 宇宙の生物体としての人間にエネルギーが与えられる。人間の根本の魂につながる。人間が生きていく基本の挨拶に繋がる。現代人には、理解できないかもしれないが、これは真実である」

永遠の仏陀からのメッセージ「日本編」企業シリーズ 13

3月31日朝5時45分、仏陀は、修行に入る、と言われた。
「日本編」企業シリーズ 13
社内のあまりの変わりように社長は、心を痛め心配した。「社内の士気はなくなり、皆勝手なことを言うようになり、このままだと会社は危機を迎える」と・・・・・。
社長は、この状態を直す策を考えついた。 社長は、社の代表者たちを集め、「体が弱り、職務を続けられない。 休暇を取り静養する。 その間、あなた方代表者が、指揮し会社を運営して欲しい」と言った。 社長は、遠く離れた処へ移り静養した。社長の報告を受けても代表たちは焦らなかった。 社長が、いなくても仕事はできる、と思っていたのである。
営業が、新しい取引先を見つけてきた。 代表者たちは方針をまとめ、営業に指示した。指示書や計画書を持って新しい取引先へ行くと、この内容では受け入れられないと断られた。 今までの取引先も色々な理由をつけて取引停止を言ってきた。 会社で働く社員たちは、社長がいなくなったことで気が緩み自由奔放となり社則を守らなくなっていた。社内風紀は、乱れた。
その状態を見た社員のひとりが、他の社員たちを集めて行動を戒め、社則を守ろう、と呼びかけた。それを聞いた社員たちは嘲笑い相手にせず、以前にも増して規則を破り、勝手放題になっていった。
会社の事務局から電話があった。「社長、 いま会社は大変な状態です。取引会社が減ってます。社内規則を破り、下の者は上司の言うことを聞かなくなり、混乱状態です」と訴えた。 社長は、黙って聞くだけだった。 まだ会社に戻る時期ではないと判断した。
それから数週間経って会社を任せた代表から社長に電話があった。会社の経営状況や社内の様子についての説明があり、会社の危機を伝え、「体の状態が少しでも良くなったら戻ってきていただけないでしょうか。 会社を再建していただきたいのです!」と悲痛な声で訴えてきた。
社長は、戻るのは今だと判断し、会社に向かった。 代表者たちは、社長が戻り安堵し、心から喜んだ。 社員たちは、今までの行動を慎み一生懸命に働いた。
仏陀は、言われた。「人間は、真に価値ある人を見抜くことは困難である。 失って初めてわかる。国家も同じである。 真の価値ある者を失って初めてその価値に気がつく」

永遠の仏陀からのメッセージ「日本編」企業シリーズ 12

3月30日夕方5時。 仏陀は、修行に入る、と言われた。
「日本編」企業シリーズ 12
男は、社長に就任した。今まで上司だった人たちも皆祝いの言葉を述べてくれた。社内を歩いていても、すれ違う社員全員が新社長にお祝いの言葉を伝えた。そんな日々が過ぎてある時、かつての上司たちが、ひそひそ話をしていた。社長が、そばに近づくと急に話をやめた。社長への不満を囁き合っていたのだ。 かつての上司たちは皆、自分が次期社長になりたいと思い互いに牽制し合っていた。まさかの人事であったが、前社長の強い意向に同意せざるを得なかった。皆面白くなかった。 社長は、気にしないようにした。
社長は、会社に意見箱を作った。社内の意見を聞き、取り入れようとした。 ところが意見箱の内容は会社を良くする意見でなく、不平や不満がたくさん書いてあった。その量の多さに呆れた。 社長は、意見箱の内容を無視した。すると従業員たちは、意見箱に意見を入れても何も反映しないと不満を言い合った。社長が、廊下ですれ違っても今までのような挨拶をしなくなった。 社内の明るい雰囲気も活気もなくなっていた。
社長は、売上を伸ばそうと考えた。自分が開拓した商品の取引店にキャンペーンをやってもらうように会議で提案した。 皆の同意で可決した。 社長は、売上が伸びればボーナスを上げることも提案した。社員は喜んだ。 営業の社員は、取引先へ行った。「商品をキャンペーンをしているので、商品を多く納品したい。 目立つところに置いてもらいたい」と取引相手に伝えた。 相手は、商品を多く仕入れることになるならと値引きを要求した。 仕入れ商品は、低価のまま置くと言った。交渉は成立し、取引店はキャンペーン商品を客に勧め売った。 よく売れた。これを聞いて、他の営業社員たちは取引先に同じことをした。 しかし、値引きをして納品したため、結果的には多く売っても利益は同じだった。 社長は会議でキャンペーン商品は利益は同じなのでボーナスを上げることはできない、と告げた。 営業や製造に関わる社員たちは不満だった。社内には、かつてなかった不平、不満や影口が飛び交った。
社長は、社員を喜ばすために暑気払いを提案した。久々の飲み会だが、空気は決して明るいものではなかった。 社長は、社員を喜ばすためにゲームを提案した。 優勝者には、社長のポケットマネーで金一封をを出すと言った。ゲームは盛り上がり、社員は笑ったりため息をついたりと明るく楽しい雰囲気に変わった。 ゲームに勝った者に賞金が渡された。 賞金を受け取った者へ社員たちは手を叩いた。会場は、ゲームで一気に明るくなっていた。 ゲームが終了した。参加者全員1つになり盛り上がった雰囲気は、一変した。 個々で飲み合う静かで活気ない雰囲気へと戻っていた。
仏陀は、言われた。「これは、現代の日本の政府の状況である。 アメリカも同じである」